

2つの問題点は、現在の耐震基準をクリアしている建物だからと言って、被害予想はゼロといえない現実を示しています。内閣府の中央防災会議は、日本で起こりうる地震の震度予測を大幅に見直し、災害対策も見直すよう全国に通達しました。しかし、建築基準法の耐震基準はいまだに変わっていません。
実際に耐震基準で決められている3段階の耐震等級が、それぞれどれほどの地震の大きさに耐えるのかというレベルを見てみましょう。
耐震等級1の場合は、震度6弱、400ガル程度の地震の大きさまで建物が耐えるレベルですが、それ以上の大きな地震では、被害の可能性があるということになります。
そのほかの耐震等級2は耐震等級1の1.25倍、耐震等級3は1.5倍のレベルになっています。

下の耐震改修チャートで示すように、震度の大きさによって建物への被害状況は変わります。